Masa’s Pastime

2013年05月26日

さてさて、、、今月も、あれよあれよと言う間に月末が近づいて来た。



だいたい、ついこの間 「新年のご挨拶」 をしたばかりだと思ったが、、、、気がつけば、既に 「2013年」 も半ば。




勘定をしてみれば、今年も残すところ、あと200日余りなのだ。





そういえば、先日馴染みのお客様からこういうご指摘を受けた。




「マサさん、最近、全然新しい品物アップされませんねぇー。 ホームページ、スカスカですよ。」





確かに、、、今年に入ってから新商品をご紹介した記憶がない。



慌ててホームページの商品一覧を見てみると、、、かなりの 「歯抜け」 状態だ。





もっとも、新しく入荷した品物が無いわけではない。



ポツリポツリながら、、、結構、いい時計が入っているのだ。



ただ、今年に入ってから全員が修理業務でバタバタしていて、商品をページ上にアップすることが出来ずにいたのが実情。




つまりかなりの期間、新しく入荷した時計を見ることが出来るのはご来店いただいたお客様だけ、という状態になっていた訳だ。




これはまずい。




パスタイムは 「時計修理専業」 ではないのだし、遠方のお客様にそうそう 「ご来店下さい」 というのも無理な話しなのだ。






------- さて、ここからは、店主からのご挨拶です -------




遅ればせながら、6月半ばには 「新商品」 をご紹介させていただくことにしました。




準備が整い次第、ホームページ上で改めてお知らせ致しますので、皆様、今しばらくお待ち下さいませ!


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2013年05月19日

懐中時計 腕時計 東京 

今日 「iPod」 を使い始めた。




来週から始まるフランス語の授業の予習のつもりで、NHKのラジオ講座を聞くことにしたのだが、、、フランス語云々の前に、このiPodの操作に、四苦八苦。




以前にも書いたが、私はデジタル系の機械類に関して、アレルギーがある。



パソコンの画像編集などはおろか、CDプレイヤーで音楽を録音したりすることすら出来ないのだ。





今朝も、電車に乗ってさっそくiPodのイヤフォンを耳に入れたところまでは良かった。



いつも 「電車の中であんなもの耳に突っ込んで、一体何を聞いてんだろなー」 などと半ば批判的な気持ちでいたくせに、「んー、俺もいよいよナウい小道具を身に着けるようになったかー」



無駄な感慨を覚え、満足したのだ。




ところが講座が始まると、、、音量が小さくて、よく聴こえない。




慌てて音量を上げようと、ボリュームボリューム、と探すが、、、あれっ?



どこにも無いぞ?





そう言えば、全てを用意したカミさんが出掛けになんだかしら説明していたような気もするが、、、全く憶えていない。




んー、これは違うし、こうでもない、、。



あちこちいじくり回しているうちに、ワケが分からなくなり、、、。



結局、音量を上げることが出来ないまま、、、電車は吉祥寺に到着。




ところが店に着くなり 「ボリューム、ボリューム!」 と叫びつつエングレーバーの辻本に 「iPod」 を渡すと、、、これが、いとも簡単に解決!(誰でも知っているか?)



ボリュームの調整は、ボタンやカーソル?ではなく、丸い操作盤の周囲を、指でクルクルなぞる仕組みになっているではないか!



これではいくら一生懸命になったところで、、、私には見つからない。



これだから、デジタル系の機械は嫌いなのだ!




とは言えこの程度のことは出来ないと、、、講座を聞きながら通勤することは出来ない。



何とか 「デジタルアレルギー」 を少しでも克服しないと、、。



機械音痴なオジサンにとっては、、、ホロ苦い 「iPodデビュー」 となったのだ。


posted by Masa’s Pastime at 12:56 | Comment(0) | 新着情報

2013年05月17日

「ピーチク、パーチク、ピーピー」




早朝のベランダが、賑やかしい。




ほんの数日前に気付いたのだが、、、エアコンの室外気の裏にスズメが巣を作り、そこで雛が孵っているのだ。





団地の前は、大きな公園。




だからいろんな鳥が飛び回っている。




尾長みたいのが飛んで来たかと思えば、名前も知らないようなのがベランダの手摺に留まっていたり。




数ヵ月前には定番の鳩が巣作りを始めたが、、、これは衛生的な問題もあるから、慌てて追い出した。





でも、スズメはいい。




鳩のように大きな声で鳴く訳でもないし、フンの量も知れている。




実際、数日間はそこに巣があることに気付かなかったくらいなのだし。





脅かさないようにそーっと観察していると、親鳥は頻繁に外出と帰宅を繰り返している。




おそらく公園あたりに行っては虫などを探し、子供に与えているのだろう。




雛達が何匹いるのかは不明だが、今朝覗いてみたら、室外気の脇で一匹の雛が死んでいた。




既に半分干からびているようだったが、、、拾い上げたりすれば親鳥が驚いて居なくなってしまうかもしれない。




可哀想だが、、、息絶えた雛は敢えてその場に放置したまま。





それはそうとこのスズメのお宿、可愛くて大変癒されるのだが、、、1つ問題があることに気付いた。




これから先、雛鳥達が成長し、巣立ってゆくまでどのくらいの時間が掛かるのか?




少なくとも2、3ヶ月くらいは掛かるような気がするが、、、、それまでは、エアコンがつけられない!




そんな訳で、、、今年は 「特別に暑い夏」 になりそうなのだ。


posted by Masa’s Pastime at 12:43 | Comment(0) | 新着情報

2013年05月08日

この春小学2年生になった次女が、風呂の中でプリプリ怒っていた。




「父ちゃん、Aちゃん、最悪、ムカつくー。」




「フーン」




「フーンじゃないよ、もう。 本当にイヤなんだからあー。」





「どうしてそんなに腹が立つんだ?」




そう聞くと、湯船の中の次女は鼻の穴を真ん丸に広げ、堰を切ったようにまくしたてた。





「だってAちゃんさー、ウチらが大縄飛びやってたら(入れてー)って来たから入れてあげたんだよ。 それなのにすぐに飽きちゃって、早く違う遊びしよう、って言うんだよ。」




「なんだ、そんなことか。 いいじゃん、違う遊びしてあげれば。」




「 だから皆で何するか決めようって言ったんだよ。 そしたらAちゃん、さっきは大縄にしてあげたんだから今度は私のやりたいのにしてよ!、だって。 自分が後から入ってきたのに!」





なるほど、大人の世界でもありそうなことだが、、、それなりに理屈は通っている。




「そうか、、、それでみんなAちゃんが何したいか聞いてみたの?」




「うん、 鉄棒だって。 でもみんな鉄棒やりたくないって言ったら、Aちゃん、怒って帰っちゃった。」



「フ−ン。」



「何でうちらが怒られなきゃいけないの? Aちゃんが勝手に入ってきたのに、、。 おかしいよー。」




確かに、次女の言っていることは間違ってはいない。



物事の筋から言えば、、、間違っているのは 「Aちゃん」 ということになるのだろう。



でも一方で、私は彼女が 「後から入って来たのだから」 という部分に拘り過ぎているのが気になった。



我が子には、もう少し 「おおらかな子」 でいて欲しかったのだ。




「明日学校に行ったら、ごめんね、って仲直りしな。」



「えー、やだよー。 だって、うちは悪くないんだもん」



「誰も悪いなんて言ってないよ。 でも、ごめんね、って言ったら、Aちゃんもきっと、ごめんねって言うんじゃないかな。 それで仲直りしたら、また一緒に遊べばいいじゃん」



「なんか変なの。 悪くないのに謝るなんて、、。」




昔、アメリカテニス界に 「J.マッケンロー」 という名選手がいた。



ある時テレビで彼の試合を見ていると、ジャッジを不満に思ったマッケンロー選手が 「Give me a break!( いい加減にしてくれよ!)」 と審判に詰め寄り、、、しばしプレーが中断する場面があった。



それは、他の選手のように 「一応不満をアピール」 する、といった調子ではなく、、、場合によっては、そのまま試合を放棄して立ち去りそうな猛烈な抗議。




ここでアナウンサーが 「マッケンロー選手の信条」 に関するエピソードを紹介した。



曰く 「自分が正しいと思ったら、相手が誰であろうと絶対に譲るな!」



彼は幼少の頃、弁護士だった父親にそう叩き込まれたのだという。



次女のシャンプーを流してやりながら、、、私は逆説的にその話しを思い出していた。




「でもさー、父ちゃん。 父ちゃんはどっちが悪いと思うの?」



「うーん。 どっちも悪くないし、、、どっちも悪いな。」



「えー? 何それ?」



「わがままばかり言ったのは、Aちゃんが悪い。 でも後から来たのに、って優しくしてあげなかったのはミミも悪いな。 でもそんなことぐらい良くあることだから、悪くないって言えばどっちも悪くない。 」



「???」



「要は、もっと気持ちに遊びがあればいいんだよ。」




「遊び?」



「うん。 父ちゃんの言ってる遊びは 「縄跳び」 や 「駆けっこ」 の遊びじゃなくて、、、なんて言うかなー、、、」



実際、これを子供に説明するのは、ちょっと難しい。




「ピッタリしてなくてちょっと緩いこと、って言うかな、、。 例えば、玄関にカギを刺し込むと、ちょうどピッタリじゃなくて少しだけグラグラするよな?」



「うん」



「あれは、鍵の遊び。 もし遊びがなくてピッタリだったら、ちょっと斜めにしただけで鍵は曲がっちゃうし、抜けなくなっちゃうんだ」



「へー、そうなんだ。」



「そう。 部品に遊びがなければ、時計だって動かないんだぞ。」



「父ちゃん、、、また時計の話しかー。」



「とにかく、、、だから人間の気持ちにも、遊びがあった方が楽しいんだ。  あんまり細かくピッタリし過ぎてるとすぐに、どっちが悪い、って話になって、お互い、つまらなくなっちゃう。」



「ふうーん。」



「ちょっとぐらいは、まあいいっか、って。 それが気持ちの遊び。」




自分に言い聞かす言葉でもある。



言うは易しいが、、、実行は困難。



しかしそれは間違いなく人間関係を円滑化し、無用のトラブルやストレスを回避する 「知恵」 と言えるだろう。




「でもさあ、父ちゃん。」



バスタオルで身体を拭いてやっていると、、、次女が心配そうに聞いた。



「もしうちがごめんね、って言っても、Aちゃん怒ってたらどうすればいいの?」



「その場合は仕方ないな。 お互い、それ以上無理して一緒に遊ばなくてもいい。 遊びは無けりゃ困るけど、大き過ぎてもいけない。 遊びが大き過ぎると、時計も止まっちゃうんだそー。」



「もう、父ちゃんまた時計の話しー!」




7歳の次女には、まだ解らないだろう。



でもいつか彼女が大人になり、人間関係で悩んだ時 「オヤジがこんなこと言ってたなー」 と想い出してくれたら、それでいい。



オカッパ頭にドライヤーを掛けてやりながら、、、オヤジは心からそう思ったのだ。


posted by Masa’s Pastime at 15:57 | Comment(0) | 新着情報

2013年05月05日

今月の22日、第一回目の 「フランス語の授業」 が始まる。




御茶ノ水にある 「アテネ フランセ」 に入学申し込みしたのが先月の末。



週に一回のゆるーいコースだが、この年になって 「学生」 に戻ることになり、、、結構身が引き締まる思いをしている。




元々、時計関係の資料や技術書は、フランス語のものが多い。



これはいい! と思った資料に限って英語版がなかったりすることがあり、、、何年も前からフランス語を 「やるやる」 と言っていたのだが(このブログでもかつてそう言っていたような、、?)、、、結局は始めずにるまま、日々が過ぎ去ったのだ。





ところが最近 「Pさん」 や 「F氏」 といった 「フランス語圏の仲間」 と接する機会が多くなった。



極め付けは、先日F氏がパスタイムに持ってきた、時計の 「専門書」



優に100年は経った古い本なのだが、かつて機械式時計が最も円熟していた時代に書かれたもので、時計の設計について実に実用的な解説がなされている、、、、ようだった。



「ようだった」 というのも、、、フランス語の解らない私は、そのイラストとF氏の解説によってそう知っただけだから。




来日寸前にスイスの蚤の市でこの本を見つけたF氏は 「いい本だから、コピーしてあげるよ」



実に有り難い申し出だが、、、コピーを貰っても、全く読めないではないか。



ここに至って 「口ばかり」 の私も、ようやっと 「ヨイショ」 と、重い腰を上げた次第なのだ。




当初は 「NHKのラジオ講座」 で独学するつもりだった。



かつてアメリカで学生をしていた時分 「スペイン語」 をかじったことがあり、「同じラテンの言葉だから似たようなものだろう」 と軽く考えていたのだ。




ところがどっこい!



PさんやF氏に会う度 「これは何て読む?」 「これは?」 と聞きまくってみたところ、、、全く聞き取れない。



何度言われた通りに私が真似してみても、、、「違う」 「全然ダメ」



仕舞には、5歳になるPさんの長女にまで苦笑される始末。



とにかく、単語の綴りからは想像のつかない発音だらけなのだ、、。




パスタイムの 「オリジナルムーブメント構想」 への協力を申し出てくれたF氏の滞在期間は、あと8ヶ月。



専門書が読破出来るようになるには 「少なくとも5年」 、いや、もっと掛かりそうな感じだが、、、。



F氏が日本にいるうちに、せめて日常会話の 「かけら」 くらい出来るようになりたい。



そんな風に願いながら、、、時計屋オヤジは 「50の手習い」 を始めたのだ。


posted by Masa’s Pastime at 17:32 | Comment(0) | 新着情報

2013年05月01日

今日からいよいよ暦は5月。



世間は、「ゴールデンウィーク」 真っ只中だ。




もっともパスタイムにはゴールデンウィークはないから、、、店は普段通りに営業している。



ただでさえ修理の納期が押しているのだから、、 「休暇どころではない」 が現実。 



私をはじめ、スタッフは皆んな虫のように修理台に噛り付いて、時計をいじっている訳だ。




それでも 「ゴールデンウィーク」 は、私にとって間違いなく 「心弾む響き」 を持っている。



それは何故か?




まずは、それが憎っくき 「花粉症」 の終わりの時期と重なるから。



今年の始め頃からおおよそ4ヶ月に渡って苦しめられてきた、アレルギー性鼻炎。



鼻炎以外にも 「目のかゆみ」 も酷かったし、今年に至っては 「頭痛」 まできた。



それが先月くらいから大分楽になり、、、気が付けば、今は全く無くなっている。




それに、5月は 「暖かい季節」 の始まりでもある。

  

寒いのが苦手な私にとって、12月〜4月くらいまでは、我慢の時期。



雪国の人ではないが、、、「早く暖かくならないかなー」 と春の訪れをひたすら待ち望みつつ、洟をすすっている季節なのだ。



しかし、ちょっと気が早いかもしれないが、5月は夏の始まり。



少なくともこれからの半年寒さとは無縁でいられると思うと、、、自ずとテンションが上がるではないか!




世間並みな 「10連休」 や 「海外旅行」 など、望むべくも無い。



せいぜい子供達を連れて、日帰りで海釣りに行くぐらい。



しかしそれでも私にとっては、、、やっぱり心躍る 「ゴールデンウィーク」 なのだ。


posted by Masa’s Pastime at 17:28 | Comment(0) | 新着情報

2013年04月28日

先週の金曜、いつもの魚吟で寄り合いがあった。




メンバーは東京で仕事を始めたばかりのスイスの 「F氏夫妻」 と去年シンガポールから戻ってきたフランス人の 「Pさん」 、それにうちの家族で、総勢7人。




F氏とPさんは初対面だが、以前から両氏にはそれぞれの話しをしてあった。




つまり今回の集まりは、晴れて希望の来日が叶ったF氏の歓迎会、そして以前から話しをしていたPさんの紹介も、と言う趣旨だった訳だ。





当日の夜、仕事の都合でいくらか遅れた私が魚吟に到着すると、PさんとF氏は、隣同士に座っている。




既に互い話しは進んでいたようで、初対面の緊張感といった感じはない。




国こそ違えど、元々同じ 「フランス語圏」 の人間同士。




共通の知人である私が居なくても、お互い打ち解けるのに時間は掛からないだろう。




ありがたいことに、その点は私が考えていた通りだった。





さてさて、、、2人は他の5人と同じように寿司や刺身を綺麗に平らげ、そしてそれぞれの故郷の話しに花が咲く。




F氏は故郷の料理 「チーズフォンジュ」 について、皆に説明した。




「冬の寒い日に、チーズやワインポテトを入れて、、、」 



聞いてみれば、どうやら日本の 「鍋」 の感覚に近いものにも思える。




「そうか。 チーズフォンジュは元々スイスのものだったよね?」




何気なしに私がそう言った。



すると、私の問いに、一瞬F氏の言葉が詰まる。




彼は隣のPさんをチラッと見ると、、、ちょっと困ったような顔をしながら、こう言った。




「うーん。 マサさん、聞いちゃいけないこと聞いたね!」



Pさんの方は、、、ちょっと苦い顔をしつつも、何となくニヤニヤしている。



それを見て、一同大笑い!!



どうやら 「チーズフォンデュの起源」 に関しては、スイス人とフランス人の間で、触れてはならない 「聖域」 のようで、、、、そこに事情を知らない私が思いっきり切り込んでしまった格好だ。




笑いの渦が治まると、、、フランス人のPさんが説明した。



「私達フランス人としてはね、、、ワインの生産地でないスイスは、チーズフォンデュ発祥の地にはなり得ない、という見解なんだ」



ここですかさず、F氏が反論。



「作ってるよ。 うちの方でも、昔から白ワインは作ってる!」



ちょっと赤い顔をしている。



ここでまた、一同爆笑。



実に愉快な宴会になった。




帰りの満員電車の中、Pさんが言った。



「Fさんは純粋だし、狡さのかけらも無い、素晴らしい若者だね。 それに、マサさんの計画しているパスタイムのオリジナルムーブメントの構想にも、とても興味を持っている。 損得抜きで、何とかパスタイムの力になろうと考えてるみたいだよ。」



翌日、店に現れたF氏もこう言った。



「昨夜はありがとう! Pさんもいい人で楽しかった。 是非また一緒にやろうね。」



友達を誉められれば、誰でも嬉しいに決まっている。



友人同士が互いに気に入ってくれて、、、私にとっても、久し振りに 「言うことなし」 の気分だったのだ。


posted by Masa’s Pastime at 15:17 | Comment(0) | 新着情報

2013年04月20日

前回このコーナーで触れた、パスタイムの 「前面ショーケース」 の工事が完了した。



極めて簡素な木の棚だったのが、、、今回の工事で少しはショーケースらしくなった格好。




実は今回の改装にあたっては、少々迷った部分があった。



以前にもお話した通り、前面ガラスのそれぞれの端っこには 「エングレイバーの辻本」 と私の作業台がある。



これは言うまでもなく、道を通る人から作業が間近に見えるようにしている訳だが、、、今回、この作業台の前面の部分も 「ショーケース化」 してしまおうか迷ったのだ。




道行く人には 「興味はあるが、わざわざ店に入るほどでもない」 とか 「中に入って良く見てみたいが、買い物があるかどうか分らないし、ちょっと入りにくい」 などという思いもあると思う。



実際、私などはまさにそういうタイプで、、、街中でちょっと興味を覚える店を見つけても、結構入るのに身構えてしまうことが多いのだ。




前面をショーケース化した場合、当然、陳列可能な商品のボリュームは、大幅に増える。



こうなると、店に入らなくても、通りに居ながらにして、かなりの商品を見ることが可能。



そんな訳で、、、「実際の作業が目の当たりに見える」 というメリットを採るか、それとも 「外に居ながら充分な商品のラインナップが見える」 という方を採るかという選択。




結局、私は後者を選んだ。



パスタイムの 「売り」 は、販売している 「時計」 だけではない。



ご存知の通り、今日び 「アンティークウォッチ」 などインターネットオークションやサイトに溢れかえっていて、入手すること自体は、誰にでも出来る時代。



しかし、確かな素材を見抜く 「目」、 それから 「確かなものにする技術」 は、、、溢れかえってはいない。



私としては、これこそがパスタイムの 「主力商品」 だと思っている。




「へー、こんな風に時計の部品を作るのか」



「あっ、あの人、文字盤に数字を彫ってる!」



デモンストレーションではない、実際の作業風景。



そんな主力商品をお見せする 「ショーケース」 を、、、無くしてしまう訳にはいかないではないか!




子供達がガラスを突付いて、話し掛けてこようと、、、間近に覗き込んでいる方と顔が合って、ちょっと恥ずかしくなろうと。



パスタイムの 「窓際族」 は、、、、これからも、居座り続けることになったのだ。

東京 懐中時計 腕時計 オーダーメイド

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2013年04月14日

今年に入って以来続いていたバタバタが、いよいよピークに達している。




「年度末」 や 「年度始め」 という世間一般の繁忙とは無縁な筈のパスタイムだが、、、何故か、今年は慌ただしいのだ。




残念ながら、これは 「注文が殺到して商売繁盛、嬉しい悲鳴」 などという訳ではなく、、、今までやらなければいけなかったことを先伸ばしにしてきたツケが回ってきただけの話しだが、。





まずは店のディスプレイ。




パスタイムは井の頭通りに面していて、その前面は全てガラス張り。




その一方の端にエングレイバーの辻本、もう一方の端に私の作業台があり、中央の自動ドアを除くとあとは通りに面した商品のディスプレイの棚になっている。





このディスプレイは、ハッキリ言って手抜き。




5年前同じ吉祥寺の南町から越して来た時に作ったものだが、、、簡単に言うと、木の棚板の上に布を敷いて時計を並べているだけだ。




いつも 「せっかくのスペースがもったいないなー、早くちゃんとしなきゃなー」 と思っているうち、5年が過ぎ、、、というわけで、今回 「スポットライトを内蔵した見栄えのいいケース」 を設置することにしたのだが、来週はその工事が入る。





次に、店の 「パンフレット」




今までは、せっかく遠方はるばるご来店いただいても、お持ち帰りいただけるパンフレットがなかった。




「インターネットでご覧いただけます」 などと言ったところで、、、「パソコンをやらない派」 の方も、結構いらっしゃるのだ。




店で色々説明されたはいいけれど、、、うちに帰ってから、写真や説明文をよみながらじっくり検討したい。




私などもそっちのグループに属するが、、、パスタイムでお渡ししているのは、ベラベラのご案内一枚。




これではやはり、手落ちがあると言わざるを得ない。




と言う訳で、これも現在 「アンティークウォッチの商品群」 から 「カスタムウォッチの詳細」 「修理業務の内容」 に関して紹介したパンフレットを製作中。





さてさて、まだある。




以前このブログでご紹介した、PV(プロモーションビデオ)の製作。




「若者二人」 の力作は先週完成し、基本的な部分では文句なし。




しかし紹介するカットの選択など細かい部分での修正は必要で、これは来週あたりに最終の詰めを迎える。





と、なんだかんだやっているうちに、、、肝心の 「時計の納期」 が!




こちらは 「手が空いた時に」 という訳にいかないが、そういうときに限って、手の掛かる難物に出くわし、、、、なかなか思ったように捗らない。




そんなこんなで、気付けば今年の 「新年度」 は、、、バタバタのスタートとなっているのだ。


posted by Masa’s Pastime at 18:12 | Comment(0) | 新着情報

2013年04月10日

昼過ぎの1時頃、予定通り 「F氏」 はパスタイムに現れた。




お互い再会の挨拶もそこそこに、時計の話し。




しかし話しが一息つくと、彼は背中のバックパックを下ろし、、、中からチョコレートのセットを店に一つ、それから可愛らしい 「ウサギ型のチョコレート」 をうちの娘達に、一つずつくれた。





礼を言って受けとる私の前で、更にバックパックをゴソゴソし始めるF氏。



「これはマサさんに」




そう言って差し出したクリアーファイルを受け取ると、、、挟まれているのは、一枚の紙。




「んっ?!」




馴染みのない方には一枚の 「表彰状」 か何かに見えるだろうか?



しかし、アンティーク時計屋なら誰でも分かる、、、時計メーカーの 「保証書」、、、それも相当昔のもの。



銘を見れば、、、私の好きな 「Louis Audemars」 ではないか!




「Louis Audemars」 は今は無きブランドだが、かつて20世紀の初め頃までは、数々の名品を残したスイスの最高級時計メーカー。



現在、市場に残された良品は数少なく、、、私もたまに入手しては、その贅沢な仕上がりに溜息している時計なのだ。




その 「Louis Audemars」 が時計の納品の際に発行していた保証書、しかも全くの 「未使用品」。



日付の欄は、「19_」 と1900年代の19の後がブランクになっているから、20世紀に入って使用されずに、そのままどこかで保管されていたようだ。



もっとも、一般的な時計の愛好家にとってはさほど価値のあるものではないだろうが、、、私にとっては、大変興味深い資料と言える。




F氏によると、、、彼はこれをスイスの 「時計の蚤の市」 のようなところで見つけたらしい。



そして以前 「Louis Audemars」 の時計について熱く語っていた私を想い出し、、、わざわざ土産に持って来てくれたのだ。




「あんまりペラペラなもんだから、皺にならないように持ってくるのに苦労したよ」



そう言って、イタズラっぽく笑ったF氏。



聞けば、日本の支社で仕事をし始めて、まだ数日。




不慣れな環境、、、それから言葉の壁に 「ムズカシイー」 と日本語の感想。



近々この辺で一杯やろうと約束すると、、、ニコニコしながら、バックパックを背負って帰って行った。


腕時計 懐中時計 東京 オーダーメイド

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