2012年10月31日

珍しく風邪を引いた。



先週末、いやに 「薄ら寒い」 と思っていたのも、、、どうやらそのせいだったのか。




喉が痛いし咳が出る。



鼻はグズグズするし、肌着を着ても背筋が寒く、、、微熱があって身体中が痛い。



どう考えても 「形どおり」 の風邪だ。




もっともピークは昨日だった。



昨日は不味くて吸う気の起きなかった煙草も、、、今日はいくらか吸えるようになったし。




それにしても、こんな軽い風邪を引いただけでも全てが億劫になるとは、、。



精度試験中の時計のゼンマイを巻くのも面倒。



仕入先から到着した時計の検品も後回し。




分解途中になっている時計を仕上げようと作業台に腰掛けてみたが、、、いかんいかん。



こんな状態で時計をいじっても、まともな仕事にはならない。




ということで、今日は1日パソコンの前に座りっぱなし。



いただいたお問い合わせメールの返信に、時計雑誌の記事の校正等。



ひっきりなしに 「ズーズー」 洟をかんでは 「ゴホゴホッ」 、、そして休み休み 「パチパチ」




しかし 「ズーズー」 「ゴホゴホッ」 「パチパチ」 の冴えない3重奏の中、、、周りの連中は熱心に仕事している。



文字盤を彫る者、ケースを作る者、時計を修理する者、、、それらの合間に店頭でお客様に時計をお見せし、修理品の受付けや見積り、電話の応対や事務仕事をこなす、、。



誰もいなかった一人の頃、一体どうやって店をやっていたのか?



私一人がポンコツでも、、、我がパスタイムの仕事はそれなりに進んでいるのだ。




つまらん風邪を引いてみて、、、有り難く思ったもの。



健康。



それから周りの仲間。



どちらも普段から、もう少し大切にしなきゃいけない、ということか。




ではでは、今日はこの辺で。



posted by Masa’s Pastime at 18:21 | Comment(0) | 新着情報

2012年10月28日

いよいよ苦手な 「冬」 が迫ってきた。



朝晩などは既に 「涼しい」 を通り越して 「薄ら寒い」 感じになってきたし、、、今日のようにシトシト雨が降っていたりすると、日中でも暖房をつけたくなる。




あー、イヤだイヤだ、、寒いのはイヤだ。



朝など布団から出るのが億劫になるし、時計をいじっていても窓側の私の席は自動ドアが開くたびに冷えまくるし、それから、釣りに行っても北風ピューピューで海は時化るし、、、。



これから少なくとも5ヶ月近くも寒い日が続くと思うと、、、先週の釣行以降治まりかけていた耳鳴りがまた始まりそうだ。




まあ辛いことばかり考えていても気が滅入るから、楽しみを探さねば!




まずは、今週。



このブログでもご紹介したフランス人の 「Pさん一家」 が、いよいよ1年間のシンガポール勤務を終えて戻ってくる。



再会、そして 「気取らないホームパーティ」 の再開。



子供たちも親も、この日を心待ちにしていたのだ。




11月には、35年振りの中学校の同窓会がある。



まだヒゲも生えていなかった子供の頃の同級生は、50になった今どんな風に変わっているのだろうか?



そして、あどけない少女だった 「あの子」 は、、?



いずれにしても、お互い笑ってしまうような同窓会になることは間違いない。




そして師走。



寒さも本格化し、いよいよ鍋の季節。



ブリ、ヒラメ、それから、タラもいいし、白子も旨い。



忘年会も楽しみ。



ダイビング屋時代の仲間もあちこちから集まるし、その他にも何かと 「ドンちゃん騒ぎ」 の多い時期。




頑張って年末を乗り切った後は、、、「正月休み」 が待っている。



子供とタコ上げやコマ回しするもも良し、釣り三昧も良し、、、大好きなイカやカニを食べまくって、昼間からダラダラと酒盛りするも良し。



いずれにしても、一年で一番のんびり出来る時だ。




「寒さ」 を除けば、結構楽しみの多い時期。



そんなことを考えているうち、、、耳鳴りは治まってしまったのだ。


posted by Masa’s Pastime at 16:30 | Comment(0) | 新着情報

2012年10月26日

非常に歯痒い思いをした。



今朝の通勤途中、国分寺から乗った電車は三鷹に到着し、そのまましばらく停車。




ドアの外、ホームを挟んで向こうにある先発の 「東京行き特別快速」 の発車を待っていたのだ。




その時、、、まだドアの開いていたその特快から一人の老人がホームに降り立った。



老人と言っても、まだ70を少々越えたかな、くらいの痩身の紳士だったが、、。




その人は、しばらく降りてきた列車の方を振り返ったり、立ち止まったりしていて、、、なにやら迷っているようだった。



そして、どうやら降りてきた列車に戻ろうと振り向き、その右手をポケットから抜いた。



その瞬間、、、ポトンと 「定期入れか財布のような何か」 を落としたのだ。





一瞬、「気がついている」 と思った。




ポケットから手を抜いた後ちょっと屈むような格好をしたから、、、私はその人が足元に落とした 「それ」 を拾い上げると思ったのだが、、。




しかし予想に反して、その人は何やら小首を傾げるような動作を何度か繰り返しながらノロノロと列車に乗り込み、、、特別快速は発車してしまった。





「あーあー、、」



「それ」 は目の前のホームに落ちている。



しかしそれはドアのガラス越しの光景で、、、何も出来ないでいるうちに、私の乗った 「各駅停車東京行き」 のドアも閉まり、発車した。




「後で困るだろーなー、、」



その初老の紳士が落し物に気付き、ポケットやカバンの中を必死で探っている様子が目に浮かんだ。



人一倍 「落し物」 や 「忘れ物」 の多い私は、、、何度も経験があったから。




「パスポート」 「運転免許」 「クレジットカード」 や 「車のカギ」 をはじめ、、、「商品満載のカバン」 を初めて行った飲み屋に置き忘れたり、商品の買い付けに行く際 「¥8.000.000の現金が入ったポーチ」 を成田エクスプレスに置き忘れたこともあったのだ。



幸いなことに後の2つは無事手元に戻って事なきを得たが、、、。



まあ自業自得とは言え、大切なものを無くした時の 「やるせない気持ち」 は充分に分っていながら、、、何とも出来ない歯痒さ、、。




せめて落し物が駅に届けられ、その中に連絡先が入っていればいいけどな、と思っている間に、、、各駅停車は吉祥寺駅に着いたのだった。


posted by Masa’s Pastime at 16:44 | Comment(0) | 新着情報

2012年10月21日

今日は非常に穏やかな天気。



幸い明日の月曜日も夜までは風が強まらない予報だ。




考えてみると、この1ヶ月間、海に行っていなかった。



休みごとに天気が悪かったりうちの雑用が入ったりして、、、行くに行けなかったのだ。




「耳鳴り」 が始まったのは先週末から。



去年も全く同じ頃だった。




明け方 「蝉の大合唱」 で目が醒めて、、、それ以降、止んだり始まったり。



本当に真夏の森の中のような蝉時雨で、、、電話に出た時など受話器をグイグイ耳に押し当てなければいけなくなるし、鬱陶しいことこの上ない。



去年の同じ頃に始まったことを考えると、、、やはり 「季節の変わり目」 のせいなのか?




いやいや、去年も今頃の時期に海にいけない日が続いた記憶が。



秋雨前線が行ったり来たりするこの時期は、、、どうしても天気が安定しない。




そして去年耳鳴りが治まったのは、、、久し振りに釣りに行ってからだったような。



気が付けば、蝉の声は完全に消えていたのだ。




こうなると、「季節の変わり目」 ではなく、、、「ストレス」 のせいか?



まあ 「ストレス」 と言っても、古時計屋の仕事など肉体的にも精神的にも過酷なものではない。



単純に遊びたいのに遊べないストレス、、、つまり 「遊びたい病」 ということになるのかもしれない。




穏やかな秋の陽射しの中、一日中海の上で竿を振る。



魚が釣れたらラッキー、でも釣れなくてもオーケー。



船の上で弁当でも食って、一日のんびり出来ればよし。




そんな時間が 「耳鳴り」 をどう改善させるか?



人体実験(?)に行くつもりなのだ。


posted by Masa’s Pastime at 17:17 | Comment(0) | 新着情報

2012年10月17日

中学生時代の同窓会が、約1ヶ月後に迫ってきた。



35年ぶりに、同じ年に卒業した同窓生のうち 「総勢130人」 ほどが集まる予定だ。




ひょんなことから私がクラス担当の 「幹事」 になってしまったのは、以前お話しした通り。



但し、兼任することになっていた 「司会」 の方は、何とか当時仲の良かった友達に代わってもらえた。



もっともその代わりにちょっとした 「宿題」 が与えられたのだが、、、、これがなかなか上手くいかない。




宿題とは、、、当日の記念品に書き入れる 「記念の言葉」 を考えること。



例えば 「35年目の再会」 とか 「35th Anniversary」 とか、、。



何でもいい、と言えばそうなのかもしれないが、「センス溢れるコピーを期待しています」 などというメールが来た途端、、、頭が固まってしまったのだ。




似たようなことは、皆さんも結構経験がおありではないか?



普段なら難しく考えないでササッと済んでしまうようなことが、、、肩に力を入れてしまうと急に難しくなるようなこと。



私は 「上がり症」 なのか、結構多い。




例えば、ちょっとしたテレビ取材などで 「微笑んで下さい」 などと言われた場合。



普段、店では四六時中大口を開けて 「アハハー」 などと笑っているのに、、、カメラを向けられ 「微笑んで」 と言われた瞬間、口元が引きつってしまう。



そして 「もっと自然に」 とか 「普段通りに」 などと言われれば言われるほど難しくなり、、、仕舞いには 「有り得ない顔」 が出来てしまうのだ。




35年ぶりの集まりで、年齢が50歳だから、、、んー、、どうしよーかなー。



あんまりつまらんこと書いてあって 「何だよこれー」 とか言われても癪だしなー、、。



「おおっ、!気の利いたセリフだねー」 なんて唸らせるようなコピーはないのか、、?




期限はせいぜい今週中。



不謹慎ながら、、、仕事中の今も頭にへばりついている状態なのだ。


posted by Masa’s Pastime at 15:10 | Comment(0) | 新着情報

2012年10月14日

懐中時計 腕時計 東京 ギョーシェ

懐中時計 腕時計 東京 ギョーシェ

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懐中時計 腕時計 東京 ギョーシェ

つい昨日、カスタム腕時計のギロシュダイアルに新たなレパートリーが加わった。




周囲に12個のなだらかな 「山・谷」 を持つこのパターンには、アンティークの時計やジュエリーで馴染みのある方も多いと思う。




正面から見ると、ダイアルの中心から12本の光の帯が放射状に輝き、、、落ち着いた中にも主張のある雰囲気を持っている。





個々のギロシュのパターンには、それぞれ異なった形状のカムが必要だ。



「ロセット」 と呼ばれるこのカムはブロンズや燐青銅で出来ていて、 「桜の花」 のような形のものがあるかと思えば、殆ど真ん丸だがところどころ滑らかな出っ張りがあるようなものもある。



以前にもご紹介した通り、うちのローズエンジンは元々100年以上前にアメリカのロードアイランド州で使用されていたものだが、、、パスタイムに持ってきた時点では、今回のパターンを描く為の 「ロセット」 が付属していなかった。




ロセット自体は相当な種類が揃っていたのだが、、、時計のダイアル用には向かないパターンのものが多い。



これはこのローズエンジンが元々時計のダイアルではなくジュエリーの製作に使われていたことを考えると当然なのだが、、、時計屋としては、今回のパターンはどうしても欲しい。




無ければ作るしかないが、、、ロセットの寸法は直径が15センチ強。



うちの 「小型NCフライス盤」 で製作するには、寸法が大きすぎる、、。




どうしたものかと思案していたある日、、、救いの神が現れた。



某精密機械メーカーに勤務するエングレーバーの辻本の父が来店し、 「うちで作ってあげるよ」



灯台下暗し、とはよく言ったもので、、、救いの神は、文字盤製作者本人の身内にいた訳だ。



ということで数ヶ月後、ダイアル製作に必要な追加のロセットは見事な出来栄えで新規製作され、、、晴れて今回のダイアル製作に至ったのだ。




さて、今回 「新パターン」 の第一号に選らばれた時計のムーブメントは 「ハミルトン922」



これは旧モデルの 「920」 同様 「23石ジュエルドモーターバレル」 を採用したハミルトンの最高級機種だが、受け板の仕上げ模様などの他に少々異なるのはその寸法。



旧モデルの920が 「14サイズ」 であるのに対して、こちらはダイアル側の直径が1.5ミリほど小さい 「12サイズ」 なのだ。



更に直径だけでなくムーブメントの厚みも1ミリほど薄めで、、、同形状のケースを製作して腕時計化してみると、旧モデルのものよりかなりコンパクトになった。




「12・14サイズのカスタム腕時計」 の発表以来、数ヶ月。



お選びいただけるダイアルの選択肢は更に広がった。



今回製作したこの時計を、という方も、、、それから 「こんなダイアルでこんなムーブメント、、、こんな形状のケースで材質はこれ!」 という 「自分だけの一本」 をお考えの方も。



選択可能な在庫ムーブメントの豊富なうちに、是非是非ご相談下さいませ!



今回製作した「HAMILTON922 12サイズ カスタム腕時計」の詳細は当店オフィシャルサイトでご覧下さいませ。


http://www.antique-pastime.com/index.html

posted by Masa’s Pastime at 14:02 | Comment(0) | 新着情報

2012年10月12日

アンティーク時計の修復には、実に多種多様な道具が使われる。




「旋盤」 や 「フライス盤」 などの工作用工具は別として、、、作業台の上には、ピンセット、ドライバー、ルーペ、それからブロワー(チリ吹き)や油差しなどがある。




そして大抵の場合、その一番奥には 「タガネ」 がドンと居座っている。 





これらの道具は、どれ一つとして 「なくてもいいもの」 がない。



例えば 「ピンセット」 がなしにヒゲゼンマイの整形を行うことは不可能だし、「ドライバー」 がなければネジを緩ますことも締め付けることも出来ない。




唯一、それが無くても分解組み立ての作業自体が可能と言えるのは、、、タガネくらいか。


無論代替品で間に合わせれば、、、精度の良い仕事が期待できないのは言うまでもないが。




このタガネ、時計用の軽工具の中では最も専門性の高い道具と言えるが、、、同時に使用に際してもっとも知性や理性の必要な道具と言える。




何故ならこれは主に部品を 「垂直に押し付けたり」 「叩いたり」 する道具だから。



ある部品にもう一つの部品を押し込む場合、、、タガネを押すのは指かハンドル。



一方で 「叩く」 場合は 「ハンマー」 を使う。




いずれの場合も、力加減は 「時計師のカン」 になるが、、、押し込む場合はまだしもハンマーで叩く場合はかなり危険。



地板や受け板の小さなホゾ穴(軸の回転する穴)などを力任せに叩けば一発で穴の中心が狂うし、、、天真を天輪にかしめ付ける場合など、天輪の腕を伸ばしてしまえば元に戻すことは出来ない。




つまりタガネは、どんなに状態の良い貴重な時計でも 「時計師の一撃」 によって台無しにする、、、そんな危険な道具でもあるのだ。



「こんな見当違いな所を思いっきり引っ叩いて、何考えてんだよー!!」



仕事上、今までそんな時計を無数に見てきたし、、、うちの連中もしょっちゅうブツブツ言いながら作業している。




「トントン」 「タンタン」



使っているタガネ、使っているハンマー、、、それからそれが置かれている作業台やそれを使っている職人もまちまち。



だから 「タガネの打撃音」 はそれぞれ微妙に違う。




自慢のタネにならないことは分っている。



しかし四六時中 「タガネの演奏会」 を聞き慣れている私には、、、オーケストラの指揮者よろしくそれが「誰の音」 なのか、目を瞑っていても分る。



タガネとは、そんな打楽器のような道具でもあるのだ。




ちなみに、うちの連中が皆それぞれ違うタガネを使っているのには理由がある。



それは、今スイスやドイツで作られている 「新品のタガネ」 が使い物にならないから。



新品だから金さえ出せばいくらでも同じものが揃えられるが、、、「ガラクタ」 を沢山買い込む気にはなれない。



これはかつて私自身何台も新品のタガネを買い込み、使ってみた結果思い知ったこと。



何しろ鋼の材質が柔らか過ぎるし、作りもちゃちな上、やたらと錆び易くて話しにならない。



だからうちの連中もみんな買い付け先のアメリカで必死になって 「半世紀以上も前のタガネ」 を探し回り、、、それぞれ状態の良い物を手に入れて使っている訳だ。




つまり 「昔のものの方が遥かに良質」 なのは工具も同じ、ということ。



時計だけの話しではないのである。

懐中時計 腕時計 東京 修理

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posted by Masa’s Pastime at 17:16 | Comment(0) | 新着情報

2012年10月10日

今朝、駅の改札を抜けホームに降りると、凄い歓声が聞こえた。




向側のホームを埋め尽くしているのは、小学校低学年らしき子どもたち。




なるほど、「秋の遠足」 というわけだ。





みんな青の帽子を被り、仲良く体育座りをしながら電車を待っている。




おそらく 「昭和記念公園」 あたりに行って弁当を食べてくるくらいなのだろうが、、、子ども達の顔は期待で一杯だ。




皆んな嬉しくて我慢できない様子で、先生に注意されながらもワーワーキャーキャー。




一瞬、「公園で弁当を食べるくらいで何がそんなに嬉しいのか?」 と思うが、、。



しかし、私にも覚えがある。





今は実家にある古いアルバムの、どこかの公園でおにぎりを頬張っている写真。




赤い体育帽を被って女の子の隣に座り、自分ながら、無邪気に嬉しそうな顔。


裕に40年以上前の写真だが、、、女の子の顔には微かな覚えがあるような、、。



あの娘、今頃どんなオバサンになってるかなー?




いずれにしてもいい歳した大人になると、あんな無邪気な顔は出てこない。



遠足どころか、海外旅行出発前の成田空港でも、はしゃいでいるのは子供だけ。



それもある程度の年齢に達すると、、、子供も段々と 「醒めた顔」 を見せるようになるのだ。




うちの子供も同じ。



7歳の次女は完全に無邪気だが、、、12歳になった長女は、最近馬鹿のようにはしゃぐことが少なくなった。



ふとした瞬間に眉をひそめたりして、大人のように憂鬱そうな顔を見せることもあるし。



こうして大概の人間は、中学校、高校、、と進んで大人になるにつれ、、、何か 「忘れ物」 をするようだ。




本当は、ちょっとしたことで、はしゃいでもいいのだ。



小さなことで、大喜びしても。



「大人気ない」 と言われても気にしない。



「幼い子供のように分別のない大人」 は困るが、、、「子供のように無邪気な大人」 なら大歓迎ではないか!




どのくらい子供と同じように無邪気になれるか、、?



芋虫が転がってはキャーキャー。



アイスクリームを頬張ってはニコニコ。



「仕事で疲れているんだよ」 などとしかめっ面せずに。



今度の休み、、、自分でもちょっと試してみるか。

懐中時計 腕時計 東京

posted by Masa’s Pastime at 13:49 | Comment(0) | 新着情報

2012年10月07日

若者の 「車離れ」 が進んでいるようだ。




トヨタをはじめ、国内の自動車メーカーは最近様々なキャンペーンを打ち出し、若者の 「車帰り」 を図ろうと懸命になっている。



当然ながらこれは、車がないと生活に支障をきたす遠隔地においてではなく、、、車を持つ必要性のない都心部において特に強い傾向だ。






そういえば、うちのスタッフを見渡しても、、、車を持っているのは4人中1人。




勿論これは、車を持った際に掛かる 「駐車場代」 や 「自動車保険の支払い」 といった必要経費があまりに嵩むために諦めている側面もあると思うが、、、それだけではない。



運転免許を持っていない者に何故免許を取らなかったか聞いてみると 「最初から全く興味がない」 という返事が返ってくるのだ。





結局は、近年若者の興味の対象が大きく変わったということだろう。




18才になったら 「何はともあれ運転免許を取りに」 といった私達の世代。



想い出せば、多くの若者、特に男子に関して言えば話題の中心は、常に 「バイクや車」 で、、、皆そのために必死でアルバイトをしていたのだ。




バイクや車関係の雑誌も今より多かったし、、、数10台、時に数百台などという 「暴走族」 が集会を行っていたのもその頃。



もっともこれは、若者が興味を持つ対象の 「選択肢が少なかった」 とも言える。




最近はどうだろう?



何が当時と違うのか?



おそらく一番の違いは、インターネットや携帯電話等、通信機器の発達やゲームの普及。



「新型のソフトウエア」 や 「ゲーム」 が販売されるとなると、、前日の晩から秋葉原に長蛇の列が出来る世の中。




つまり 「月々何万円もの駐車場代」 「保険代」 それから高騰し続ける 「ガソリン代」 など負担してどこかに出掛けて行かなくても、、、うちに帰ってパソコンのスイッチを入れれば、充分に熱中出来るものが用意されているという訳だ。



勿論今でも 「車好き」 の若者は相当数存在する筈だが、車好きは昔のような多数派というわけではなく、、、ゲームやネット、フィギュアー、それから自転車やヒップホップダンス?等、数ある趣味の中の 「一グループ」 ということになるのだろう。



少なくとも国内での販売に限って言えば、、、自動車メーカーにとっては間違いなく逆風。



しかし 「燃料資源の無駄遣い」 も 「温出ガスの排出量」 も、更に 「交通事故」 も 「交通渋滞」 も減ることを考えたら、、、全体としてみれば 「良い傾向」 なのだ。





現在、数ある若者の趣味の対象。



その中で、「趣味はアンティークウォッチ」 という若者がもっと増えてきたら?



アンティーク時計屋のオヤジとしては、、、そんな風に期待しているのだ。


posted by Masa’s Pastime at 15:47 | Comment(0) | 新着情報

2012年10月05日

気がつくと、私は贅沢な応接室のソファーに腰掛けていた。




革の感触がヒヤッとして気持ちいい。




窓の外は首都圏のビル群。



どうやらどこかの高層ビルの一室にいるようだ。





テーブルを挟んで向こう側には身なりのいい重役風の紳士が腰掛け、秘書と思わしき美人と微笑んでいる。



微笑んでいる先には他に誰もいない。




私だけなのだ。





やたらに旨いコーヒーを啜っていると、、、秘書風が資料のようなものを取り出した。




「失礼ながら御社の製品のサンプルを調べさせていただきました。 全く非の付けようがございません」




「ご苦労様。それで?」




生意気な若造のように振る舞う私に、重役風がソファから腰を浮かせ、話しを持ち出してきた。





「是非御社の製品をうちで扱わせていただきたい!」 本当に必死の形相だが、、、私はにべもなく断った。




「残念だけど、そいつは出来ない相談だね」




どういうわけだか分からないが、私は普段と違いエラく自信満々なのだ。





「どうしてでしょう? 何かお気に障る点でも?」




格好のいい唇を突き出して、秘書風が聞く。




私は彼らに靴底が見えるほど高々と脚を組み、、、更に調子に乗って言った。





「うーん。なんていうのかなぁ、、。 そもそも俺は全て自分でやらなきゃ気が済まないタチなもんでね。人の手を借りるのが嫌いなんだよ。」




「手を借りるなんてとんでもない!私どもはただ御社の素晴らしい製品を世の人々に知っていただくお手伝いをしたいだけでして、、」




重役風は、ガラにもなく揉み手でもしそうな勢いで私の目を下からのぞき込んでいる。




「何とかお願い致します!」




美人秘書風もプライドを捨て、重役風と一緒に媚びを売り始めた。





全く何がなんだか分からない。



しかしどういうわけか、、、私はこの2人に対してエラく 「優位」 に立っている。





そもそも 「御社の製品」 とは何なのか?



それなりの社会的地位がありそうな重役風が、、、何故 「時計屋のオヤジ」 にヘコヘコしているのか?




全く分からないが、、、?、、いや、次第に何となく分かるような気もしてきたような、、。




「そうか、、。」



そういうことなら、好き放題やってやろう。





私は 「ゴルゴ13」 にでもなったつもりでこう言った。




「悪いが、この話しはなかったことにしてもらおう」




「お願いいたします!お願いいたします!そこをなんとか!」




フカフカのカーペットに額を擦り付け始めた2人を置き去りにして、、、私は颯爽と部屋を出る。





「早く起きなさい!」



カミさんの叫び声で目が覚めた。



2人の娘はあさっての方を向いて雑魚寝していて、、、何度言われても、起き出さない。



「もう学校の時間よー!」





私はサッシを開け、パンツ一丁のまま煙草を咥えてベランダに出た。



下に見えるのは、ランドセルを背負って歩いている子供たちの列。



横断歩道で旗を持っている父兄。



いつも通りの朝の団地の風景。




そして自分の吐き出した煙の彼方には、、、ついさっきまで私が居た筈の 「高層ビル群」 が霞んで見えた。


posted by Masa’s Pastime at 13:17 | Comment(0) | 新着情報