Masa’s Pastime

2012年11月04日

「カスタム腕時計用のムーブメント」 をウェブ上にアップし始めたのが先週のこと。




ところが、今週になってあるお客様から 「文字盤や針の画像がないと、完成のイメージがしにくい」 というご意見をいただいた。





これは至極もっともなご意見、、、というか、「痛いところをつかれてしまった」 というのが正直なところ。




本来そうすべきであることは分かっていながら、なかなか手が廻らなくて 「取り敢えず掲載」 した感があったのは否めないのだ。





「何とかしなければ、、。」



しかし 「IT音痴」 の私はメールやブログを打つのが精一杯で、、、画像をどこからか持ってきて貼り付けたりすることが出来ない。



他の連中は皆それなりに出来るが、、、それぞれが納期の迫った仕事を抱えていて、なかなか手を止めさせる訳にいかないのだ。




ということで、ひとまず 「エングレイバーの辻本」 のところへ。



彼も今月は 「透かし彫りのムーブメント」 や 「特注のギロシュダイアル」 を完成しなければならなくて「テン張っている」 のは同じだが、、。




「辻本クン、ちょっとちょっと。 例のこの間アップしたカスタム時計のムーブメントだけど、、、考えてみたらダイアルや針のイメージがないから、イメージが湧きにくいんだよなー」



「、、た、確かにそうですね、、。」



彼は顕微鏡を覗き込んだまま 「来たか、、」 という顔をしている。




「透かし彫りの進行具合だけど、確か50%くらい行ってたよなー。  あと、今月は 「ギロシュのダイアル」 何枚あったっけ?」



「今月中の納品は今のところ○○さんの一枚だけですけど、、、その他にも年内のがあるんですよねー、、。 それに透かし彫りの方は、まだまだ結構掛かりそうですし、、」



「そっかー、結構大変だなー。 まあでも年内はまだまだ時間があるし、ちょっとキリのいいところで一発ダイアル画像のアップ頼むよ、なっ。 キリのいいところでいいから、キリのいいところで。」



「ハ、ハイ、了解です。」




実際のところ 「キリのいいところ」 と言っても、、、「やらなけりゃいけないこと」 が頭にあるままでは、目の前の仕事に集中するのは難しい。



一瞬の気の緩みや手の震えで 「全てやり直し」 になる類の仕事だから。



「余計なことは先に頭から消しておきたい」 という気持ちは、私自身、痛いほどよく解っているのだ。



案の定、私が自分の作業台で顕微鏡を覗き込み始めると、、、席を立ってパソコンの方に歩いて行く辻本の足音が響いた。



言ってみれば、パスタイムの 「家内制手工業」 は、こんな風にしてなんとか成り立っているわけだ。




「シルバーのツートーンダイアル」 「赤銅の黒染めダイアル」 それから 「ギロシュダイアル」 にした場合の参考例。



まだまだ不充分ながら、とにかく画像を追加。



すると途端に一件のお問い合わせが来た。



手を加えた効果なのか、それとも単なる偶然か、、?




いずれにしても、少しは完成時がイメージし易くなった筈の「カスタム腕時計ムーブメント」 のサイト  。



どなた様も、引き続きよろしくご覧下さいませ!


posted by Masa’s Pastime at 15:39 | Comment(0) | 新着情報

2012年10月14日

懐中時計 腕時計 東京 ギョーシェ

懐中時計 腕時計 東京 ギョーシェ

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懐中時計 腕時計 東京 ギョーシェ

つい昨日、カスタム腕時計のギロシュダイアルに新たなレパートリーが加わった。




周囲に12個のなだらかな 「山・谷」 を持つこのパターンには、アンティークの時計やジュエリーで馴染みのある方も多いと思う。




正面から見ると、ダイアルの中心から12本の光の帯が放射状に輝き、、、落ち着いた中にも主張のある雰囲気を持っている。





個々のギロシュのパターンには、それぞれ異なった形状のカムが必要だ。



「ロセット」 と呼ばれるこのカムはブロンズや燐青銅で出来ていて、 「桜の花」 のような形のものがあるかと思えば、殆ど真ん丸だがところどころ滑らかな出っ張りがあるようなものもある。



以前にもご紹介した通り、うちのローズエンジンは元々100年以上前にアメリカのロードアイランド州で使用されていたものだが、、、パスタイムに持ってきた時点では、今回のパターンを描く為の 「ロセット」 が付属していなかった。




ロセット自体は相当な種類が揃っていたのだが、、、時計のダイアル用には向かないパターンのものが多い。



これはこのローズエンジンが元々時計のダイアルではなくジュエリーの製作に使われていたことを考えると当然なのだが、、、時計屋としては、今回のパターンはどうしても欲しい。




無ければ作るしかないが、、、ロセットの寸法は直径が15センチ強。



うちの 「小型NCフライス盤」 で製作するには、寸法が大きすぎる、、。




どうしたものかと思案していたある日、、、救いの神が現れた。



某精密機械メーカーに勤務するエングレーバーの辻本の父が来店し、 「うちで作ってあげるよ」



灯台下暗し、とはよく言ったもので、、、救いの神は、文字盤製作者本人の身内にいた訳だ。



ということで数ヶ月後、ダイアル製作に必要な追加のロセットは見事な出来栄えで新規製作され、、、晴れて今回のダイアル製作に至ったのだ。




さて、今回 「新パターン」 の第一号に選らばれた時計のムーブメントは 「ハミルトン922」



これは旧モデルの 「920」 同様 「23石ジュエルドモーターバレル」 を採用したハミルトンの最高級機種だが、受け板の仕上げ模様などの他に少々異なるのはその寸法。



旧モデルの920が 「14サイズ」 であるのに対して、こちらはダイアル側の直径が1.5ミリほど小さい 「12サイズ」 なのだ。



更に直径だけでなくムーブメントの厚みも1ミリほど薄めで、、、同形状のケースを製作して腕時計化してみると、旧モデルのものよりかなりコンパクトになった。




「12・14サイズのカスタム腕時計」 の発表以来、数ヶ月。



お選びいただけるダイアルの選択肢は更に広がった。



今回製作したこの時計を、という方も、、、それから 「こんなダイアルでこんなムーブメント、、、こんな形状のケースで材質はこれ!」 という 「自分だけの一本」 をお考えの方も。



選択可能な在庫ムーブメントの豊富なうちに、是非是非ご相談下さいませ!



今回製作した「HAMILTON922 12サイズ カスタム腕時計」の詳細は当店オフィシャルサイトでご覧下さいませ。


http://www.antique-pastime.com/index.html

posted by Masa’s Pastime at 14:02 | Comment(0) | 新着情報

2012年04月20日

ギョーシェダイアル 懐中時計 腕時計 東京


新たなカスタム腕時計ケースの完成が遅れている中、、、ギロシュ彫りのダイアル第一号が完成した。




少し前にご紹介した通り、ギロシュのダイアルは 「エングレイバーの辻本」 がこのところ取り組んでいたプロジェクト。




細かい点に不満があったので改良を求めていたのだが、、、何枚かの試作を経て、遂に完成度の高いものが完成したのだ。





巷のギロシュダイアルと異なるのは、数字やロゴ、インデックスの刻みに至るまで全て手彫りであること。





まさに、辻本渾身のダイアルなのである。






さて、記念すべき一つ目のギロシュダイアルを搭載した時計は、0サイズの「ハミルトン983」




1911年に製造されたこのムーブメントは、去年100歳を迎えたアンティーク。





かなり数少ないこのモデルは、、、スイスのハイグレードメーカー 「CH メイラン」 の同サイズムーブメントの設計をライセンス契約し、アメリカのハミルトンが製造した名機。





もっとも基本的な設計がスイスでも、各所独自なアメリカ的味付けがされていて、、、一見した雰囲気は、オリジナルのメイランムーブメントとかなり違ったものになっている。






言わばムーブメンは、スイスとアメリカのコラボレーション。




そしてダイアルとケースの製造は、わが国で行われたこのカスタム腕時計。




考えて見ると、、、これは極めて 「多国籍な腕時計」 ということが言えるだろう。






※この時計に関するご紹介は、ホームページ内 「カスタム腕時計」 に掲載されています。

  ご興味のある方は是非こちらをご覧下さいませ。

http://www.antique-pastime.com/item/wristwatch/custom/1/1696.html


posted by Masa’s Pastime at 16:17 | Comment(0) | 新着情報

2012年03月22日

先週ご紹介した 「新しい腕時計ケース」 の製作に、スタッフの岩田がコンピューター制御の 「NCフライス」 を使っているのはこのブログで触れた通り。




「プログラムの入力」 によって機械を動かすこの方法は、間違いなく近代的でハイテクな技術と言える。




一方、現在エングレイバーの辻本は新たなスタイルのダイアルに挑戦中だが、、、彼が使用している 「ローズエンジン」 は19世紀のアンティークマシン。




こちらの方は思いっきり昔ながらのローテクで、、、この正反対な2つの機械には実に120年以上の年齢差がある。




これほど年代の違う2つの機械が同じ工房で活躍しているのは、、、ピッチャーが赤ん坊で、キャッチャーが爺さんの野球チームのようなもので、ちょっと滑稽だ。





ところで後者の 「ローズエンジン」 は、1880年頃製造されたアメリカ製。




簡単に言うと幾種類もの形状の違ったカムが取り付けられた手動式の旋盤で、、、ジュエリーや時計のケース・文字盤などの金属面に 「ギロシュ」 と呼ばれる様々な模様を彫り込むのに使用されるものだ。




ちなみにこのローズエンジンは、当時ロードアイランド州で製造されていた 「ジュエリーの装飾加工」 に使われていたものとのこと。




それが現役を退いてほぼ一世紀後の一昨年の夏、、、物好きな日本人の注文により大々的な修復を受けることに。




その後陸路でカリフォルニアまで5000キロの旅をし、、、そこからはるばる太平洋を渡って、パスタイムにやってきたのだ。





100年以上もの年月を経た爺さんが 「現役」 でいられる理由は、アンティークウォッチのそれと同じ。




元々そういう前提で作られているものだから。




「ダメになったらそっくり買い換える」 ではなく、、、「ダメになったらその部分だけ」 手直ししたり交換出来るように作られているのだ。




実際に細部の使い勝手はパスタイムで手直ししたし、、、「新たな文字盤」 の製作用に、カムも新調して付け加えた。




大きなハンドルを左手で回しながら、、刃物を右手で押す。




「ゴトゴトゴト」




カムの凸凹をベアリングがなぞり、、、ヘッドが模様なりに横揺れしながら回転する。



描かれるパターンは、カムの形状や刃物の送り幅の選択といった、言わば頭の仕事。




一方で彫りの出来映えは、仕上げた刃物の切れと右手親指の力加減一つに掛かっている。




機械を使っているのに 「誰がやっても同じ」 にならない、、、どころか、全く別のものになる。




職人としては、そこがまた励みになるところ。




店の奥で 「チーチクチク、ギュイーン」 と泣く赤ん坊。



店に入ってすぐのところでは 「ゴトゴトゴト」 とつぶやく爺さん。



新しいカスタムウォッチの構想には、どちらも欠かせない仲間。



けれど 「古いもの好きのオジサン」 は、、、いつもついつい老人を贔屓してしまうのだ。

懐中時計 東京

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posted by Masa’s Pastime at 14:28 | Comment(0) | 新着情報

2012年03月16日

去年の暮れに導入したロボット(NCフライス盤)が、いよいよ本格的に働きだした。



もっと正確に言うと、、、プログラムの作成・入力を担当している岩田がロボットの扱いに慣れてきた、という事になる。




簡単な治具の製作から始めた最初の頃は、何だかんだと分からない事だらけだったのだが、、、ようやっと手馴れてきて、サイズや形状の違う腕時計ケースの試作が数点完成。



それぞれサイズの違う防水リューズも製作し、あとはサファイアクリスタルと防水パッキンの手配のみ、という段階まできた。



今までの 「パスタイムカスタム腕時計」 は直径約30ミリのムーブメント(0サイズ)を使用したものだけだったのだが、今後、新たに 「直径37ミリの12サイズムーブメントを使った腕時計」 をラインナップに加えることが出来そうだ。




試作した腕時計ケースは直径45ミリ(バンド巾22mm)。



さっそく腕に付けてみる。



ハッキリ言ってデカイ!



ラグの部分を除いたケースの直径が45ミリもあるのだから、当たり前と言えば当たり前。



もっとも最近のスイス製腕時計は年々大型化しているから、、、、「有り得ない」 というほどではないか、、?




何人かの常連客に見てもらったところ、、、予想外にもほぼ全員が 「全然オーケー」



特に 「現行の機械式時計」 から 「アンティークウォッチ」 に転向した方達には、全く違和感がないようだ。



もちろん 「普通のサイズの方がいい」 と言う方もいらっしゃったが、、、その場合は従来の0サイズをお選びいただけばいいのだ。 




サイズアップすることには、メリットもある。



まず大きいだけにムーブメントが良く見える。



0サイズのムーブメントではルーペを付けないとハッキリしないパーツの細部の仕上がりなども、、、12サイズなら肉眼で鑑賞できるし。



また少々マニアックだが、0サイズには無かった 「23石」 等のムーブメントを使うことも出来るから、サイズの違いだけではなく 「より贅沢な仕様の腕時計」 が可能になるのだ。




また 「完全な自社生産」 が可能になったことのメリットも大きい。



一点一点削り出して作るということは、その材質が毎回違うものになっても効率的な問題がない訳で、、、つまり従来通りの 「シルバー925」 だけでなく、真鍮でも、K18でも製作可能なのだ。

(※ステンレスに関しては現在試作試験中)




100%パスタイム内の工房で、削り出して製作する 「45ミリ・カスタム腕時計」



現在 「サファイアクリスタル」 製作費用の見積もり待ちをしている段階。



それが済めば、ようやっと、、、本当にようやっと来月早々には発売開始できる見込みになったのだ。


懐中時計 東京

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posted by Masa’s Pastime at 19:16 | Comment(0) | 新着情報

2011年12月25日

メリークリスマス!!

昨夜は吉祥寺の町も賑わい
クリスマスムード一色の一夜となりました。

さてさて本日ご紹介するのはハミルトンが1910年に製作した名機です。
スイスの高級メーカーC H Meylan が設計元となっておりアメリカならでわの材質の贅沢さと
スイス機のに見れる美しいフォルムの受け板が印象強い時計です。




元々の生産数も少なく人気のムーブメントなのでこの機会に是非お見逃しなく!!




Hamilton 983 カスタム腕時計 17石 1910年
\600,000 (消費税込・一年保証付)

こちらの商品詳細を御覧になりたい方は下記当店オフィシャルサイトへどうぞ
http://www.antique-pastime.com/item/wristwatch/custom/1/1660.html
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2011年12月18日

本日は腕時計のご紹介。

あと数日で100年を迎える1912年製のELGIN。

元々懐中時計の機械を当店のシルバー防水外装に入れ替えた
腕時計カスタムです。




金彩と淡い色使いによって繊細に表現されたエーデルワイスのカラーダイアル。
100年前の焼き物技術は素晴らしいですね。


続いて機械の写真ですが、エルジン社最高級機の19石仕様!
ムーブメントには「フランシスルビー」のモデル名が刻まれます。

文字盤、機械共に最高のコンディションです。




ELGIN  FRANCES RUBIE   19石 1912年
\550,000 (消費税込・一年保証付)

こちらの商品詳細は下記当店オフィシャルサイトへどうぞ
http://www.antique-pastime.com/item/wristwatch/custom/1/1655.html
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2011年07月01日

こんにちは!

本日はスイス有名メーカーの100年前の時計をご紹介いたします。

1905年のロンジンでございます。




美しい手書きの焼き物ダイアルの上には、繊細な飾り針が回ります。






LONGINES カスタム腕時計 1905年

¥430000(消費税込 一年保証付)

こちらの商品の詳細をご覧になりたい方は下記当店オフィシャルサイトへどうぞ。

http://www.antique-pastime.com/item/wristwatch/custom/1/1597.html



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2011年06月29日

夏本番となってまいりました。
私事ですがブログ担当は毎年富士登山に行っております。
いよいよ山開き!
機械式時計も防水の物をこの時期は使って頂きたいものです。

本日ご紹介致しますのはELGIN社のカラーダイアル搭載腕時計!




この時代ならではの繊細な手書き製法のデザイン。




旧式の機械は板の形状がユニークです。流石エルジン、表層装飾の美しい仕上げとなっております。




ELGIN カラーダイアル カスタム腕時計  1889年
¥380000(消費税込 一年保証付)

こちらの商品の詳細をご覧になりたい方は下記当店オフィシャルサイトへどうぞ

http://www.antique-pastime.com/item/wristwatch/custom/2/1371.html




posted by Masa’s Pastime at 09:53 | Comment(0) | 新着情報

2011年06月26日

暑い日が続いております。
ブログ担当の実家は猛暑になると名前が浮上する熊谷なのですが、今年も早々に40度を記録したようですsunny

さて本日ご紹介するのはWALTHAM社の最高級機!
Riverside Maximus
アメリカ時計メーカーとしては最も古い歴史のあるメーカーの高級機でございます。




オリジナルのポーセリンダイアルはコンディションも良く飽きの来ないシンプルなデザイン。




金素材の歯車やダイアモンドをふせ石に使用するなど素材に力を入れるアメリカ高級機の魅力が見られます。




柔らかな光を放つ表面装飾加工はダマスキン仕上げ。


WALTHAM Riverside Maximus カスタム腕時計 1904年
\500000(消費税込 一年保証付)

こちらの商品の詳細をご覧になりたい方は下記当店オフィシャルサイトへどうぞ。
http://www.antique-pastime.com/item/wristwatch/custom/2/1582.html
posted by Masa’s Pastime at 11:31 | Comment(0) | 新着情報