久し振りに、香水を付けて来た。
今朝、我が家の海水魚達を観察していたところ、イソギンチャクの様子が、どうもおかしい、、。
大きなサザエの殻に宿っている何匹もの 「紅紐イソギンチャク」 のうちの一匹が、、、ダラーン、としていたのだ。
試しに軽く棒で突付いてみても、反応が無く、ふにゃふにゃとしている。
「マズイ!」
もし1匹のイソギンチャクが死んだまま放置すれば、、、他のイソギンチャクは元より、水槽の住人が全滅しかねない。
慌ててサザエの殻ごと掴み出したところ、、、「オエー、、。」
私の周辺は、一瞬にして、凄まじい腐敗臭に包まれた。
「ゴミ袋、ゴミ袋ー!」
殻から簡単に剥がれ落ちたイソギンチャクの死骸を手にした私は、その場から離れられない。
おぞましい臭いを発するその死骸からポタポタと垂れている汁を床に撒き散らそうもんなら、、、我が家の狭苦しい居間はこの世の地獄になってしまうから。
長女が持ってきたゴミ袋にその死骸を放り込んだ私は、一目散に洗面所に。
俗に、床に落とした食べ物も、すぐに拾い上げれば食べて問題ない、という 「3秒ルール」 なるものがあるが、、、私がイソギンチャクを手のひらに乗せていた時間はおおよそ 「60秒」
完全に 「ルール違反」 の状態か。
大慌てで石鹸を手に取りゴシゴシと手を洗ったが、、、ダメ、、。
何度洗ってみても 「クンクン」 する度 「ウエー、、」
読者の皆さんの中にも 「死んだイソギンチャクの臭い」 を嗅いだことのある方がいらっしゃるだろうか?
魚や貝の腐敗臭とは明らかに異質な、それはそれは、有り得ないほど不快な臭いで、、、一度触ったら最後?、石鹸はおろか、中性洗剤や金属石鹸でも容易には消えないものなのだ。
時刻は既に、10時過ぎ。
仕事の時間が迫っていた。
何とかもっと完全に消臭したいが、、、電車は待ってくれない。
そんな訳で、私は、いつだか知り合いからいただいたパリ土産の香水を、上半身に大量噴射!
臭いは手のひらだけではなく、、、既に私の身体全体を蝕んでいる?ような気がしたから。
しかし、、、ちょっとばかし 「やり過ぎ」 たか、、。
幸い、イソギンチャクの臭いは感じなくなった。
しかし今度は、、、咽びかえるような香水の匂いが!
一瞬にして 「パリジャン」 になった(?)私が店のドアを開けた途端、、、「クサッ×××!」
皆から、ひんしゅくを買うことになったのだ。