先週、長女の小学校の卒業式に参加した。
気の早い桜が花びらを一杯に広げ、春らしい陽光に包まれた穏やかな朝。
文句なしの卒業式日和に、子供達の顔も晴れやかだった。
それにしても、ついこの間までオムツをしていた赤ん坊が、、、もう中学生になろうとは。
花道を歩いて退場する卒業生達の笑顔にも、あどけなさの中に混じった、大人の表情が見てとれる。
実に言い古された言葉だが、、、子供の成長とは本当に早いものだと実感した卒業式だった。
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学期末、子供たちには 「将来の夢」 というような課題発表があった。
ある朝、朝飯を食いながら朝刊に目を通していると、 「父ちゃん、ハイ、これ!」
長女が、自分の発表したファイルを差し出す。
「ん?どれどれ、、」
ファイルの表題は 「時計師への道」 となっていて、、、時計師の下には(アンティーク)と書かれている。
その表紙をめくると、、、お世辞にも上手いとは言えない図式のようなものが、、。
まず、小学校の卒業後に 「中学・高校→大学→時計学校」 と書かれた列。
それに平行して 「中学・高校→時計学校」 と書かれた列が描かれていて、、、どちらもその先は→ 「一級時計技能検定取得」 に合流。
更にその後の最終段階として 「→時計メーカー就職」 と 「→時計修理店就職」 「→独立」 という3つの選択肢に枝分かれしている。
思わず笑ってしまった。
時計屋の娘だからといって、、、時計屋になる必要など無い。
それに、これから限りない可能性がある筈の小学生に 「3つの選択肢」 もないものだ。
そもそも卒業後の 「時計学校」 はまだ分かるとして、、、その先にある 「一級時計技能検定」 はどこから出てきたのだろうか?
おそらく学校のパソコン室でネット検索したのだろうが、、、これは 「アンティーク時計の修復」 とは全く関係がない。
もっとも関係がないと言えば 「時計メーカー就職」 もアンティーク時計とは関係がない訳だが、、。
面白がってその点を長女に指摘すると、、、こんな答えが返ってきた。
「一級時計技能士は、持ってた方が就職に有利なんでしょ? ネットのサイトにそう書いてあったよ。
それに、アンティーク時計に関係ないって言っても、、、もしうちが大人になるまでに父ちゃんのお店がなくなっちゃったら困るからね。
お金がないお金がない、っていつもママ言ってるし、、。」
思わず痛いところを突かれた形だが、、、分かっているような、いないような。
しかし、、、それほど先のことではないのかもしれない。
この春から中学生になる彼女は、5、6年もすれば、本気で考える頃が来る。
「何屋」 を選ぶことになるかは別として、、、10年もすれば、もう仕事をしているだろう。
その頃には、居酒屋あたりで一杯やりながら、仕事の相談を受けていたりするのかもしれない。
楽しみなような、、、いや、ちょっと淋しいような、、。
いずれ、私の方が子供から 「卒業」 しなければならない時。
そんな日が、、、直に来るのかな、と思った。
気の早い桜が花びらを一杯に広げ、春らしい陽光に包まれた穏やかな朝。
文句なしの卒業式日和に、子供達の顔も晴れやかだった。
それにしても、ついこの間までオムツをしていた赤ん坊が、、、もう中学生になろうとは。
花道を歩いて退場する卒業生達の笑顔にも、あどけなさの中に混じった、大人の表情が見てとれる。
実に言い古された言葉だが、、、子供の成長とは本当に早いものだと実感した卒業式だった。
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学期末、子供たちには 「将来の夢」 というような課題発表があった。
ある朝、朝飯を食いながら朝刊に目を通していると、 「父ちゃん、ハイ、これ!」
長女が、自分の発表したファイルを差し出す。
「ん?どれどれ、、」
ファイルの表題は 「時計師への道」 となっていて、、、時計師の下には(アンティーク)と書かれている。
その表紙をめくると、、、お世辞にも上手いとは言えない図式のようなものが、、。
まず、小学校の卒業後に 「中学・高校→大学→時計学校」 と書かれた列。
それに平行して 「中学・高校→時計学校」 と書かれた列が描かれていて、、、どちらもその先は→ 「一級時計技能検定取得」 に合流。
更にその後の最終段階として 「→時計メーカー就職」 と 「→時計修理店就職」 「→独立」 という3つの選択肢に枝分かれしている。
思わず笑ってしまった。
時計屋の娘だからといって、、、時計屋になる必要など無い。
それに、これから限りない可能性がある筈の小学生に 「3つの選択肢」 もないものだ。
そもそも卒業後の 「時計学校」 はまだ分かるとして、、、その先にある 「一級時計技能検定」 はどこから出てきたのだろうか?
おそらく学校のパソコン室でネット検索したのだろうが、、、これは 「アンティーク時計の修復」 とは全く関係がない。
もっとも関係がないと言えば 「時計メーカー就職」 もアンティーク時計とは関係がない訳だが、、。
面白がってその点を長女に指摘すると、、、こんな答えが返ってきた。
「一級時計技能士は、持ってた方が就職に有利なんでしょ? ネットのサイトにそう書いてあったよ。
それに、アンティーク時計に関係ないって言っても、、、もしうちが大人になるまでに父ちゃんのお店がなくなっちゃったら困るからね。
お金がないお金がない、っていつもママ言ってるし、、。」
思わず痛いところを突かれた形だが、、、分かっているような、いないような。
しかし、、、それほど先のことではないのかもしれない。
この春から中学生になる彼女は、5、6年もすれば、本気で考える頃が来る。
「何屋」 を選ぶことになるかは別として、、、10年もすれば、もう仕事をしているだろう。
その頃には、居酒屋あたりで一杯やりながら、仕事の相談を受けていたりするのかもしれない。
楽しみなような、、、いや、ちょっと淋しいような、、。
いずれ、私の方が子供から 「卒業」 しなければならない時。
そんな日が、、、直に来るのかな、と思った。