先週の金曜、実家にいた猫の 「ミーちゃん」 が逝ってしまった。
カミさんからのメールでそう知らされた時、、、私は、厄介な時計の組み立て真っ最中だった。
「そうか、、。」
メールを見終えて作業に戻るが、、、思い出すたびちょいちょい手が止まる。
「たかが猫のことで」 と言えば確かにそうなのだが、、以前にもこのブログでもお話しした通り(2012、2/22ブログ・招き猫)、みーちゃんは、パスタイム(旧ジャンクヤード)の招き猫のような存在だったのだ。
一部繰り返しになって恐縮だが、その件を簡単に説明すると、、。
バブル経済が崩壊した1990年6月、店を始めたばかりの私は初めて百貨店の催事に出店していた。
「アンティークバザール」 という名のその催事には20社程度の同業者が出店していたが、、、新入りは私だけ。
他店が初日から快調に売り上げを伸ばす中、右も左も分からない私と手伝いのカミさんは周囲から完全に取り残され、、、初日から数日経過しても、全く鳴かず飛ばずだった。
「こんな状態で、この先大丈夫なのか?」
慣れない百貨店での仕事。
先の見えない不安。
急遽買い揃えた安売り量販店のスーツに身を包んだ私は、、、銀座からの帰り道、ガツクリと肩を落としてうなだれていたのである。
(続く)