実に困ったことになった。
孤軍奮闘していたロートルの大型エアコンが、、、遂に悲鳴を上げたのだ。
入り口の方にあるもう一台のエアコンが故障中であることは、以前お話しした通り。
これに関しては 「後方のエアコンの冷気を強力な送風機で前に送る」 という苦肉の策で、何とかなってきた。
しかし、本来2台で空調する筈の50坪の面積を1台きりに任せていた訳で、、、 「オーバーワークになって故障するかもなー」 と岩田が指摘していたのだが、、。
そんな昨日の夕方、顕微鏡を覗き込んでいる私のところに辻本が寄ってきて、、、 「エアコンから異音がしだしました」
悪い予想が当たってしまったのである。
慌てて店の奥に行ってみると、、、「ガリガリシュルシュル」
モーターのベアリングあたりから、、、明らかにヤバイ感じの異音がしているではないか!
「ウーン、、マズイねー、これは。 うん、マズイなー」
自分でも訳の分らぬ言葉を口にしながら 「緊急の対策」 を考えるが、、、いい方法は思い浮かばない。
取り敢えずモーターの様子を見ようと岩田が脚立を登りカバーを開けるが、、、「うーん、。」
モーター自体は良く見えているのだが、、、その両端には左右に長いシャフトが出ていて、それぞれ本体の端までいくつかのブラケットに支えられて回っている状態。
つまり、モーターをバラしてオーバーホールし取り付け直すには、、、かなり厄介な構造なのだ。
しかし、ベアリングの異音は尋常ではない。
このまま回し続ければ、「焼き付き」 を起こすのは、時間の問題なのだ。
取り敢えずモーターにグリスを注油する岩田。
メーカーの修理依頼の問い合わせ先をネットで検索する辻本。
「ウーン、、」 と、緊急の策を考える私。
その間も店頭では、渡邊がお客様に時計の受け渡しをしている。
グリスを注入されたモーターは 「気持ち静か」 になったが、、、根本的には変わらない。
長年の磨耗によって発生した 「金属のカス」 や 「劣化した油」 を完全に取り除くには、全てを分解しなければならないのは 「時計」 と同じで、、、組みあがった状態のままの注油が 「間に合わせ」 に過ぎないことは、分りきっている。
それに、擦り減ってしまった 「ベアリング」 や 「シャフト」 の部品は、、、どんなに綺麗に洗っても復活しないから、交換する以外にない。
兎にも角にも、メーカーのフリーダイアルを回して現状を説明した。
異音の具合。
エアコンの型番。
それから、このエアコンが現在 「小売の店舗」 で使用されていて、、、復旧は 「待ったなし」 の状態であること。
これに対して、電話に応対した女性からの回答は、以下のようなものだった。
修理の可否、費用の見積りの為の出張は、最短で来週の水曜日になる。
出張には費用が掛かる。
「型番」 が古いため、場合によっては部品の入手が出来ず、修理が出来ない可能性がある。
さてさて、、どうしたものか?
来訪してもらった結果、運良く修理が可能だったとしても、、、部品の入手・修理が行われるのは少々後になるだろう。
また、修理が不可能となれば、新たなエアコンの設置工事には 「200万円」 からの費用が掛かるだけでなく、、、、修理よりも更に時間が必要になるのだ。
その間、開閉可能な窓の殆ど無い 「パスタイム」 は、、、「サウナ状態」 になること必至。
実際問題 「摂氏35度以上」 の密室で、、、「営業」 が可能かどうか、、?
いずれにしても 「空調の故障により臨時休業」 などとなれば前代未聞のことだし、、、実際、9月の 「納品」 を待っている時計はまだまだ完成していないものが多く、休んでいる訳にはいかないのだ。
一晩考えたが、、、さしたる案もなく朝になった。
今朝岩田が再度注油したにも関わらず、件のエアコンは更にうるさくなっている。
「ガガー。 ガガー」
ちょうど、縁日の夜店の後ろで唸っている、ジェネレーターの騒音のような感じ。
幸い店は充分に冷えてはいるし、、、今日のうちは大丈夫だろうが、、。
やれやれ。
しかし来週水曜の午後には、おおかたの見込みはつく予定。
この顛末は、また来週水曜日にお伝え致します。
それでは、また来週お逢いしましょう!