INTERNATIONAL カスタム懐中時計 ギロシュダイアル(グレンドルジュ)
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INTERNATIONAL カスタム懐中時計 ギロシュダイアル(グレンドルジュ)
INTERNATIONAL カスタム懐中時計 ギロシュダイアル(グレンドルジュ)
有り難いことに、このところ 「カスタムメイド」 のご注文が増えている。
好みのアンティークムーブメントを使用し、ケース、ダイアルをお好みのデザインや材質で作る。
お客様によっては、ムーブメントにも彫りを入れたりネジを青焼きしたりして、より理想の形に近づける方も。
もちろん 「既存のアンティークウォッチ」 をご購入いただくのも 「カスタムウォッチ」 をオーダーいただくのも、それから 「大切な時計の修理」 をお任せいただけるのも、、、有り難いのは全く同じ。
ただ 「カスタムメイド」 の時計をご注文を頂く場合、オーダーいただく時点ではそれを手掛ける私達自身にも完成形は見えていない。
そういう意味で、その完成時に特別な感慨があるのは確か。
ケース製作、ダイアル製作、と手分けして少しづつ作業が進む。
スケッチに描かれているものが、徐々に目の前で現物となって出来上がってゆく。
実際には、思ったような加工精度が出なくて作りたてのケースを潰したり、、、彫り終わったダイアルの雰囲気が気に入らずにやり直したり、ということも多々あるが、、、。
最終的には、何が何でも 「出来るまでやる」
全て、これに尽きるのだ。
苦心の挙句、「作品」 が完成した時の気分は、何とも格別。
舞台裏の話しで恐縮だが、、、まだ注文主に見せてもいないうちに 「おおーっ」 とか 「キターッ」 などと、職人同士で盛り上がっていることも多い。
もちろん 「作り手の満足」 と 「注文主の満足」 は必ずしも同一のものではない。
勝手に自分好みに仕上げて 「職人の独りよがり」 になってしまうことがないよう、細心の注意は必要。
しかし経験的には、作り手が大喜びするような仕上がりは、注文主の満足にも繋がるケースが多いと思っている。
さてさて、本日納品差し上げた時計は、インターナショナルのムーブメントを使用した 「カスタム懐中時計」
元々付いていた 「オリジナルのステンレスケース」 「アップライトのダイアル」 は大切に保管しつつ、、、新たに 「ギロシュダイアル」 「青焼きのブレゲ針」 「グラスバックのシルバーケース」 を製作。
更にムーブメントは受けネジを 「青焼き」 するとともに完全に 「レストア」 というのが、今回の依頼内容。
ちなみにギロシュダイアルの 「スモールセコンド・ディスク」 は シックな 「梨地仕上げ」
シルバーケースは、裏表を 「捻じ込み式の防塵仕様」
またボウ(下げ環)はK18のピンクゴールド、リューズもそれに合わせた色味のものを、という詳細であった。
そして本日午後の 「お披露目」
出来上がった品物を、初めてお客様の顔にお見せする。
ご覧になった瞬間に広がる笑顔。
しかし安心するのはまだ早い。
その笑顔が 「職人に対する気遣い」 を含んだものなのか?
或いは 「掛け値なしの満足感」 の現われなのか?
後者であることに確信を持てた瞬間、小心な私の仕事は完了し、、、心から一緒に笑えたのだった。