お気に入りのカバンが、いよいよくたびれてきた。
もうこの7〜8年ほどこればかり持って歩いているせいで、、、4年ほど前に取り替えてもらった取っ手が、真っ黒けっけになっている。
一体どんだけ汚い手をしているのだ、と言われそうなほど。
それに巻いてある皮は、切れかけている。
しかし弱った。
このお気に入りのカバンは、革職人になったかつてのダイビング屋時代の後輩の 「K君」 にこしらえてもらったものなので、前回も彼に頼んで取っ手を作り直してもらった。
しかし3年ほど前に、彼はある鞄メーカーのタイ工場を立ち上げるべく、一人バンコクに渡ったのだ。
先日、久し振りに店を訪ねてきた彼に聞いたところ、、、、現地で立ち上げた工場の運営は極めて好調で、現在は従業員100人を越える規模に急成長しているとのこと。
知人としては、純粋に嬉しい。
何よりK君は、どんなことでも頼めばイヤとは言わない 「義理堅さと根性」 そして裏表の無い 「純真な心」 を持った男だったから、、、私だけでなく、周りの連中も陰ながら応援していたのだ。
しかしさすがの私も、そんな多忙極まりない彼に今更 「取っ手を作ってくれ」 と頼む気にはなれない。
何しろ日本に残した幼な子と愛妻にでさえ、年に1〜2度しか会いに帰れない忙しさだと言うのだから、、。
私は持ち物でも食べ物でも人付き合いでも、一度気に入ると 「ずーっとそのまま」 のタイプ。
だから、出来ることならこのカバンもまだ使い続けたい。
もっとも、方法がない訳ではない。
パスタイムのほど近くには、私の財布や名刺入れ、それから懐中時計の革ケースや店の伝票入れを作ってもらった革細工の店がある。
そこの店主のYさんは気さくな人だから、「取っ手を作って」 と頼めば作ってくれるように思う。
しかし、これが頼めないのだ。
何故なら、Yさんはオーダーで物を作ったり、手作りしたものを売ったりしてはいるが、、、修理屋ではないから。
他所で作ったカバンを持ち込んで 「取っ手だけ作って欲しい」 と言えば、、、顔は笑っていても、内心嬉しいわけはない。
この辺は、職人同士だけによく分る。
分っているのに分らない振りをするのは、苦手なのだ。
そんなこんなで、、、とりあえず当面このままで我慢することに。
まあ汚いのは苦手じゃないし。
それに、どこか知らないところに持って行って 「取って付けた」 ような取っ手を付けるのも、、、「とっても」 イヤだから。
そろそろ、お後がよろしいようで、、。
もうこの7〜8年ほどこればかり持って歩いているせいで、、、4年ほど前に取り替えてもらった取っ手が、真っ黒けっけになっている。
一体どんだけ汚い手をしているのだ、と言われそうなほど。
それに巻いてある皮は、切れかけている。
しかし弱った。
このお気に入りのカバンは、革職人になったかつてのダイビング屋時代の後輩の 「K君」 にこしらえてもらったものなので、前回も彼に頼んで取っ手を作り直してもらった。
しかし3年ほど前に、彼はある鞄メーカーのタイ工場を立ち上げるべく、一人バンコクに渡ったのだ。
先日、久し振りに店を訪ねてきた彼に聞いたところ、、、、現地で立ち上げた工場の運営は極めて好調で、現在は従業員100人を越える規模に急成長しているとのこと。
知人としては、純粋に嬉しい。
何よりK君は、どんなことでも頼めばイヤとは言わない 「義理堅さと根性」 そして裏表の無い 「純真な心」 を持った男だったから、、、私だけでなく、周りの連中も陰ながら応援していたのだ。
しかしさすがの私も、そんな多忙極まりない彼に今更 「取っ手を作ってくれ」 と頼む気にはなれない。
何しろ日本に残した幼な子と愛妻にでさえ、年に1〜2度しか会いに帰れない忙しさだと言うのだから、、。
私は持ち物でも食べ物でも人付き合いでも、一度気に入ると 「ずーっとそのまま」 のタイプ。
だから、出来ることならこのカバンもまだ使い続けたい。
もっとも、方法がない訳ではない。
パスタイムのほど近くには、私の財布や名刺入れ、それから懐中時計の革ケースや店の伝票入れを作ってもらった革細工の店がある。
そこの店主のYさんは気さくな人だから、「取っ手を作って」 と頼めば作ってくれるように思う。
しかし、これが頼めないのだ。
何故なら、Yさんはオーダーで物を作ったり、手作りしたものを売ったりしてはいるが、、、修理屋ではないから。
他所で作ったカバンを持ち込んで 「取っ手だけ作って欲しい」 と言えば、、、顔は笑っていても、内心嬉しいわけはない。
この辺は、職人同士だけによく分る。
分っているのに分らない振りをするのは、苦手なのだ。
そんなこんなで、、、とりあえず当面このままで我慢することに。
まあ汚いのは苦手じゃないし。
それに、どこか知らないところに持って行って 「取って付けた」 ような取っ手を付けるのも、、、「とっても」 イヤだから。
そろそろ、お後がよろしいようで、、。