Masa’s Pastime

2012年05月11日

「カバン」

お気に入りのカバンが、いよいよくたびれてきた。




もうこの7〜8年ほどこればかり持って歩いているせいで、、、4年ほど前に取り替えてもらった取っ手が、真っ黒けっけになっている。



一体どんだけ汚い手をしているのだ、と言われそうなほど。



それに巻いてある皮は、切れかけている。





しかし弱った。




このお気に入りのカバンは、革職人になったかつてのダイビング屋時代の後輩の 「K君」 にこしらえてもらったものなので、前回も彼に頼んで取っ手を作り直してもらった。



しかし3年ほど前に、彼はある鞄メーカーのタイ工場を立ち上げるべく、一人バンコクに渡ったのだ。




先日、久し振りに店を訪ねてきた彼に聞いたところ、、、、現地で立ち上げた工場の運営は極めて好調で、現在は従業員100人を越える規模に急成長しているとのこと。




知人としては、純粋に嬉しい。



何よりK君は、どんなことでも頼めばイヤとは言わない 「義理堅さと根性」 そして裏表の無い 「純真な心」 を持った男だったから、、、私だけでなく、周りの連中も陰ながら応援していたのだ。



しかしさすがの私も、そんな多忙極まりない彼に今更 「取っ手を作ってくれ」 と頼む気にはなれない。




何しろ日本に残した幼な子と愛妻にでさえ、年に1〜2度しか会いに帰れない忙しさだと言うのだから、、。





私は持ち物でも食べ物でも人付き合いでも、一度気に入ると 「ずーっとそのまま」 のタイプ。




だから、出来ることならこのカバンもまだ使い続けたい。




もっとも、方法がない訳ではない。




パスタイムのほど近くには、私の財布や名刺入れ、それから懐中時計の革ケースや店の伝票入れを作ってもらった革細工の店がある。



そこの店主のYさんは気さくな人だから、「取っ手を作って」 と頼めば作ってくれるように思う。




しかし、これが頼めないのだ。



何故なら、Yさんはオーダーで物を作ったり、手作りしたものを売ったりしてはいるが、、、修理屋ではないから。




他所で作ったカバンを持ち込んで 「取っ手だけ作って欲しい」 と言えば、、、顔は笑っていても、内心嬉しいわけはない。



この辺は、職人同士だけによく分る。



分っているのに分らない振りをするのは、苦手なのだ。




そんなこんなで、、、とりあえず当面このままで我慢することに。



まあ汚いのは苦手じゃないし。



それに、どこか知らないところに持って行って 「取って付けた」 ような取っ手を付けるのも、、、「とっても」 イヤだから。




そろそろ、お後がよろしいようで、、。

懐中時計 東京 腕時計

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posted by Masa’s Pastime at 14:30 | Comment(0) | 新着情報
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