先週、携帯電話を新しくした。
いや、「新しくなった」 と言うべきか?
去年の夏、海水浴で水没させて取り替えてから1年足らずで、、、また水没。
お恥ずかしい話しだが、、、これで同じ電話の3台目、ということになる。
まあ電話に入っていたデータは生きていたし、新たな電話の購入費用他は溜まっていたポイントで賄えたから結果的には何も問題はないのだが、、、、今回はその原因がちょっと情けない。
先週の休日の夜中、、、港にいた私は、人っ子一人いない桟橋で、エッチラオッチラと釣り道具を運んで歩いていた。
そして、その先端まで来ると、桟橋の真ん中に 「ヨッコラショ」 と、クーラーボックスを置いて一服。
その後、真っ暗な水面に魚の気配がないか、チョロチョロしていたのだが、、、、ふと気が付くと、「ゴロゴロゴロ」 と音がする。
真っ暗な中、目を凝らすと、、、桟橋のほんの僅かな傾斜のせいで、タイヤの付いたクーラーがコロコロと動いていた。
「あっ。 まずい」
そう思い、慌ててクーラーボックスに突進。
まさに、すんでのところで取り押さえ、事なきを得たのだ。
ここまでは良かった。
クーラーボックスには、前の週に市場で買ったイカやイイダコ、それからその前の週に釣り上げたカツオの切り身などの 「釣り餌」 の他、翌日の 「自分の餌」 や飲み物などが入っていて、、、海にぶちまけてしまう訳にはいかない。
ホッとした私はクーラーを桟橋の真ん中に戻し、傾斜に対してタイヤが横を向くように置き直したのだったが、、、。
その時、ちょっとだけよろけたのだ。
その桟橋は、隙間なく板を貼ってあるタイプのものだが、、、、クーラーを置いて起き上がった際、ほんの僅かな板と板の段差に踵が引っ掛かったような感じだった。
「おっとっと」
反射的にもう一方の足を後ろに付いたところ、、、そこにはロープが転がっていた。
踏ん張ろうとした足がロープに乗って更にバランスを崩した私の意識には、しかしまだ余裕があった。
いや、、余裕がある 「筈」 だったのだ。
頭の中では 「まだ何と言うことはない」 と思い、簡単にバランスを立て直すつもりだったのに、、、。
実際には、そのまま2、3歩よろけた私の身体は桟橋の端で斜めに傾き、、、スローモーションのように真っ暗な海に落ちたのだ。
「ドッボーン!」
静まり返った港に響き渡った自分の落水音は、やけに派手だった。
誰もいないのに、恥ずかしくて 「見られてはいけない!」
そう思った私は、咄嗟に桟橋に飛び付き、、、「3秒ルール」 よろしく何事も無かったように振舞おうとしたのだが、、、、「アレッ?!」
上がれない。
羽織っていたウインドブレーカーのフードに溜まった水、一杯に水を吸った大型のウエストポーチが邪魔しているとは言え、、、「あり得ない」 重量感。
「ザザー」 という水の滴り落ちる音を聞きながら、桟橋の上に肘まで上がっているのに、、、、そこから上に身体が上がらないのだ。
何度か続けて失敗した私は、、、愕然とした。
こんなに身体が重くなっているとは、、。
ダイビング屋だった20代の頃は、、、20キロからの装備を身に付けたまま、水面から船に飛び上がっていたのに。
パンパンになった二の腕を休めるため、しばらくは水面で浮いていた。
さて、どうするか。
最悪の場合、朝になって誰か来るまで泳ぎ続けていればいいのだし、水温は充分に高いから、、、命の危険はない。
しかし、あまりに情けない。
係留してある船の縁はあまりに高く、、、これは無理。
しばし考えながら泳ぎ回り、、、、結局は桟橋の反対側のクリートに繋がったロープにしがみついて、何とかよじ登ったが、、。
ずぶ濡れになった服を脱ぎ、絞っていて気が付いた。
「あっ、携帯電話!」
ウエストポーチに入れていた携帯電話は 「防水仕様」 だが、、、こんなにどっぷり水に浸かってしまっては無理だろう。
慌ててポーチから取り出し、蓋を起こしてみると、、、、画面の明るさが普段の半分くらいになった上、縦にたくさんの線が入っている。
すぐに電池を抜き、タオルであちこち拭いてみたが、、、直に電源も入らなくなった。
でも、、、実際、携帯電話は、どうでも良かったのだ。
こうしてすぐに新しいものが手に入るし。
どうでも良くないのは、、、自分の身体。
頭の中は昔のままでも、、、現実にはそうでないのだ。
これが悔しかった。
翌日釣りを終えて帰宅した私は、家族の笑いの種になりながらも、、、、長いこと埃を被っていた 「健康ぶら下がり器」 で、さっそく懸垂を始めたのだ。
いや、「新しくなった」 と言うべきか?
去年の夏、海水浴で水没させて取り替えてから1年足らずで、、、また水没。
お恥ずかしい話しだが、、、これで同じ電話の3台目、ということになる。
まあ電話に入っていたデータは生きていたし、新たな電話の購入費用他は溜まっていたポイントで賄えたから結果的には何も問題はないのだが、、、、今回はその原因がちょっと情けない。
先週の休日の夜中、、、港にいた私は、人っ子一人いない桟橋で、エッチラオッチラと釣り道具を運んで歩いていた。
そして、その先端まで来ると、桟橋の真ん中に 「ヨッコラショ」 と、クーラーボックスを置いて一服。
その後、真っ暗な水面に魚の気配がないか、チョロチョロしていたのだが、、、、ふと気が付くと、「ゴロゴロゴロ」 と音がする。
真っ暗な中、目を凝らすと、、、桟橋のほんの僅かな傾斜のせいで、タイヤの付いたクーラーがコロコロと動いていた。
「あっ。 まずい」
そう思い、慌ててクーラーボックスに突進。
まさに、すんでのところで取り押さえ、事なきを得たのだ。
ここまでは良かった。
クーラーボックスには、前の週に市場で買ったイカやイイダコ、それからその前の週に釣り上げたカツオの切り身などの 「釣り餌」 の他、翌日の 「自分の餌」 や飲み物などが入っていて、、、海にぶちまけてしまう訳にはいかない。
ホッとした私はクーラーを桟橋の真ん中に戻し、傾斜に対してタイヤが横を向くように置き直したのだったが、、、。
その時、ちょっとだけよろけたのだ。
その桟橋は、隙間なく板を貼ってあるタイプのものだが、、、、クーラーを置いて起き上がった際、ほんの僅かな板と板の段差に踵が引っ掛かったような感じだった。
「おっとっと」
反射的にもう一方の足を後ろに付いたところ、、、そこにはロープが転がっていた。
踏ん張ろうとした足がロープに乗って更にバランスを崩した私の意識には、しかしまだ余裕があった。
いや、、余裕がある 「筈」 だったのだ。
頭の中では 「まだ何と言うことはない」 と思い、簡単にバランスを立て直すつもりだったのに、、、。
実際には、そのまま2、3歩よろけた私の身体は桟橋の端で斜めに傾き、、、スローモーションのように真っ暗な海に落ちたのだ。
「ドッボーン!」
静まり返った港に響き渡った自分の落水音は、やけに派手だった。
誰もいないのに、恥ずかしくて 「見られてはいけない!」
そう思った私は、咄嗟に桟橋に飛び付き、、、「3秒ルール」 よろしく何事も無かったように振舞おうとしたのだが、、、、「アレッ?!」
上がれない。
羽織っていたウインドブレーカーのフードに溜まった水、一杯に水を吸った大型のウエストポーチが邪魔しているとは言え、、、「あり得ない」 重量感。
「ザザー」 という水の滴り落ちる音を聞きながら、桟橋の上に肘まで上がっているのに、、、、そこから上に身体が上がらないのだ。
何度か続けて失敗した私は、、、愕然とした。
こんなに身体が重くなっているとは、、。
ダイビング屋だった20代の頃は、、、20キロからの装備を身に付けたまま、水面から船に飛び上がっていたのに。
パンパンになった二の腕を休めるため、しばらくは水面で浮いていた。
さて、どうするか。
最悪の場合、朝になって誰か来るまで泳ぎ続けていればいいのだし、水温は充分に高いから、、、命の危険はない。
しかし、あまりに情けない。
係留してある船の縁はあまりに高く、、、これは無理。
しばし考えながら泳ぎ回り、、、、結局は桟橋の反対側のクリートに繋がったロープにしがみついて、何とかよじ登ったが、、。
ずぶ濡れになった服を脱ぎ、絞っていて気が付いた。
「あっ、携帯電話!」
ウエストポーチに入れていた携帯電話は 「防水仕様」 だが、、、こんなにどっぷり水に浸かってしまっては無理だろう。
慌ててポーチから取り出し、蓋を起こしてみると、、、、画面の明るさが普段の半分くらいになった上、縦にたくさんの線が入っている。
すぐに電池を抜き、タオルであちこち拭いてみたが、、、直に電源も入らなくなった。
でも、、、実際、携帯電話は、どうでも良かったのだ。
こうしてすぐに新しいものが手に入るし。
どうでも良くないのは、、、自分の身体。
頭の中は昔のままでも、、、現実にはそうでないのだ。
これが悔しかった。
翌日釣りを終えて帰宅した私は、家族の笑いの種になりながらも、、、、長いこと埃を被っていた 「健康ぶら下がり器」 で、さっそく懸垂を始めたのだ。